羊社長です。経費精算で一番やりがちで、一番気づきにくい間違いの話です。
私は実際にやりました。
「売上票」とは、あの細長い紙です
お店でカードを使うと、レシートとは別に細長い紙をもらいます。「ご利用控え」「カード売上票」などと書いてあるものです。
レシート 何を買ったかが書いてある(商品名・単価・税率) 売上票 いくら払ったかしか書いてない(金額・カード番号の下4桁・承認番号)
財布には、この2枚が一緒に入ります。だから経理に回すときも、2枚まとめて渡してしまいます。
何が起きるか
私は最初、レシートの束を丸ごとスキャンして、証憑として登録していました。売上票も混ざったままです。
結果がこれです。
同じ買い物が、帳簿に何度も入る ① レシートから1件 ② カードの売上票から1件 ③ さらに、カード会社の利用明細からも1件
最悪の場合、同じ支払いが3回計上されます。
なぜ気づけないのか
どれも「正しい書類」に見えます。レシートは本物です。売上票も本物です。カード会社の明細も本物です。
どれか1つを見ても、間違いだと分かりません。3つ並べて初めて「同じ取引だ」と分かります。
件数が増えるほど、目で見て気づくのは無理になります。私が気づいたのは、帳簿の仕訳を全件数えたときでした。
ルールは1つです
クレジットカードの売上票は、証憑として登録しない。
| 使うもの | 理由 | |
|---|---|---|
| 金額 | カード会社の利用明細 | 確定した金額が入る |
| 中身 | レシート | 何を買ったか、税率はいくつかが分かる |
| 売上票 | 使わない | 金額しか書いていない。明細と重複する |
売上票には、レシートにない情報が1つもありません。だから要りません。
抜くのは、スキャンする前です
① 財布からレシートを出す ② 細長い「ご利用控え」を抜いて捨てる ← ここ ③ 残ったレシートだけスキャンする
スキャンした後に「これは売上票だから除外」とやると、必ず漏れます。束から物理的に抜くのが一番早いです。
⚠️ 迷うところ
① レシートが出ない支払いだけ、売上票を残します
ほとんどの店ではレシートが出ます。ただ、まれにレシートが出ない支払いがあります。その場合は売上票が唯一の証憑になるので、捨ててはいけません。
判断は「レシートがあるかどうか」だけです。あれば売上票は不要、なければ売上票を残す。業種で決めるものではありません。
② 現金で払ったものは、明細に出ません
カードで払ったものはカード会社の明細から入りますが、現金で払ったものは明細に出ません。レシートが唯一の記録です。
カードか現金かで、残すものが変わります。ここを混ぜると、今度は逆に抜けが出ます。
③ 「帳簿に入れない」と「保存しない」は別の話です
ここは誤解されやすいので書いておきます。証憑として登録しないことと、書類を捨ててよいことは別です。
保存が必要な書類の範囲は、事業の内容や電子帳簿保存法の要件によって変わります。捨てる前に、顧問の税理士か所轄の税務署に確認してください。私は「証憑として登録しない」と決めているだけで、保存の要否を判断しているわけではありません。
気づいてからやったこと
① 入口で止める
スキャンの前に、束から売上票を抜く。これが一番効きます。
② 出口で数える
帳簿の仕訳を全件数えて、同じ日・同じ金額・同じ相手が重なっていないかを機械に見てもらいます。人が目で見るのは諦めました。
「同じ日・同じ金額・同じ店」は、必ずしも重複ではありません。同じ日に同じ店で2回買うことは普通にあります。
私は一度これで消しすぎて、29行ぶんの仕訳が消えました。数えるのは機械でいいですが、消すかどうかは1件ずつ自分で見てください。
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まとめ
- 売上票=細長い「ご利用控え」。金額しか書いていません
- 🔴 レシート・売上票・カード明細の3つから入ると、同じ支払いが3回計上されます
- 🔴 どれも本物の書類なので、1枚だけ見ても間違いだと分かりません
- ルールは1つ。売上票は証憑として登録しない
- 抜くのはスキャンの前。紙の段階で物理的に抜くのが一番確実です
- ⚠️ レシートが出ない支払いだけ、売上票が唯一の証憑になります。業種ではなく「レシートがあるか」で判断してください
- ⚠️ 現金で払ったものはカード明細に出ません。レシートが唯一の記録です
- ⚠️ 「帳簿に入れない」と「保存しない」は別の話です。保存の要否は専門家に確認してください
- ⚠️ 🔴 同じ日・同じ金額でも、重複とは限りません。消して29行失いました
羊社長が捨てているのは、レシートと同じことしか書いていない紙だけです。
この記事は私自身の経験です。証憑の保存義務の範囲、電子帳簿保存法の要件、消費税の仕入税額控除に必要な書類は、事業の内容や規模によって異なります。書類を廃棄する前に、必ず顧問の税理士または所轄の税務署にご確認ください。



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