羊社長です。Claude Codeで経理を回している話の、具体例その5です。
今回は経理から少し離れます。社内で毎日使う業務アプリを、自分で作った話です。
念のため先に書いておきます。私はエンジニアではありません。エンジニアも雇っていません。
なぜ作ったか
既製のサービスを探しました。ありました。そして、こうなりました。
| 困ったこと | |
|---|---|
| 人数ぶんの月額がかかる | 使う人が増えるほど高くなる |
| うちのやり方に合わない | 「そういう運用は想定していません」 |
| 欲しい機能が他のサービスにある | 結局、複数契約することになる |
| データが分かれる | 同じ情報を2か所に入れる |
「合わないものに合わせて、業務の方を変える」という話になりがちです。それが正しいこともありますが、うちの場合は違いました。
何を作ったか
具体的な中身は書きません(このブログの方針として、会社が特定される情報は出さないことにしています)。種類だけ書きます。
- 毎日の記録を、スマホから入れるもの
- その記録を集計して、月ごとの書類にするもの
- ファイルを社内・社外とやりとりするもの
- 社内の連絡をするもの
- パスワードを管理するもの
全部、既製品を買えば月額がかかるものです。
作ってみて分かったこと
① 作るのは、思ったより早い
最初の動くものは、数日でできます。「こういう画面で、こういうことをしたい」と日本語で説明するだけです。
ここは正直、驚きました。
② ⚠️ 作った後の方が長い
ここが本題です。
動くものができてからが本番でした。
- 実際に使うと、想定していない使い方をされます
- 「入れ忘れ」が起きます。入力する仕組みだけ作っても、入れない人がいます
- 数字が合わないときに、どこが違うか分からなくなります
- 止まったら、自分で直すしかありません
③ 既製品の値段の意味が分かった
作ってみて、SaaSが月額を取る理由が分かりました。
払っているのは機能ではなく、「壊れたら直してくれること」「法律が変わったら対応してくれること」「バックアップがあること」です。
自分で作ると、それも全部自分の責任になります。
⛔ 作らない方がいいもの
全部を自作しているわけではありません。これは買っています。
| 買っているもの | 理由 |
|---|---|
| 会計ソフト | 法改正のたびに追いかけるのは無理 |
| 給与ソフト | 同上。社会保険料の料率も毎年変わる |
| メール・カレンダー | 止まると業務が止まる |
| サーバー | 自前で持つ理由がない |
「法律に追随するもの」と「止まったら困るもの」は買う。これが線引きです。
逆に、うちのやり方に強く依存するものは、作った方が早いという結論になりました。
向いている会社・向いていない会社
- 自分で直す気がない会社。止まったときに誰も動けません
- 担当者が1人しかいない会社。その人が辞めたら終わりです(うちも、ここは課題です)
- 既製品でちゃんと回っている会社。わざわざ壊す必要はありません
- 向いているのは、既製品が合わずに「仕方なく手作業で埋めている」部分がある会社です
- そこだけ作ると、効きます。全部作り直す必要はありません
⚠️ 個人情報の扱いだけは、先に決めてください
業務アプリには、お客様や従業員の情報が入ります。ここは作る前に決めておかないと、あとから直せません。
- どこに保存するか
- 誰が見られるか
- バックアップはどうするか
- 外部のAIサービスに渡さないものを決める
4番目が見落とされがちです。画面を見せて相談するとき、そこに個人情報が写っていないか。私はダミーデータの画面を用意してから相談するようにしています。
※【広告】自作の前に、既製品で足りるかを一度見てください。会計まわりは まずは無料でお試し【freee会計】 で大半が済みます。
まとめ
- 社内で使う業務アプリを、自分で作りました。エンジニアは雇っていません
- 最初の動くものは数日でできます。ここは本当に早い
- 🔴 作った後の方が長い。想定外の使われ方、入れ忘れ、止まったときの対応
- 「入力する機能」を作ったら、「入っていないことに気づく機能」も同時に作る
- ⛔ 法律に追随するもの(会計・給与)と、止まったら困るものは買う
- 作るべきなのは、既製品が合わずに手作業で埋めている部分だけです
- ⚠️ 個人情報の扱いは、作る前に決めてください
羊社長がやったのは、「全部自作」ではなく「合わないところだけ作る」でした。
この記事は2026年時点の、私自身の経験です。自社でシステムを作る場合、保守・障害対応・法改正への追随・情報セキュリティは、すべて自社の責任になります。特に個人情報を扱う場合は、業種ごとの法令や業界の指針に従う必要があります。導入の判断はご自身の責任でお願いします。



コメント