羊社長です。Claude Codeで経理を回している話の、具体例その1です。
私は会社の経費をカードに寄せているので、毎月の明細が仕事の起点になります。カードは5枚。全部見ないと、その月の経理が始まりません。
前はこうでした
① カード会社のサイトを開く ② ログインする(パスワードを探す) ③ 明細の画面まで進む ④ 請求月を選ぶ ⑤ CSVをダウンロードする ⑥ 5枚ぶん、繰り返す
1枚10分として、50分。毎月です。しかも途中でログインが切れたり、認証コードがメールに来たりします。
正直に言うと、何度かサボりました。溜めると、もっと苦痛になります。
いまはこうです
「今月のカード明細、5枚ぶん取ってきて」
これだけです。5枚ぶんのCSVが、決まった場所に揃います。そのまま仕訳の下書きまで進みます。
週に1回、自動で回るようにもしてあるので、いまは言うことすらありません。
ここからが本題です。3回ハマりました
「自動化できました」で終わる記事は、たぶん役に立ちません。ハマったところを書きます。どれも、気づかなければそのまま決算まで行っていた類いのものです。
① 「最近のご利用」だけ見ていて、193件が抜けていた
カード会社のサイトには、たいてい「最近のご利用」という画面があります。最初、ここだけを取っていました。
ここには、請求が確定した分が出てきません。
つまり、確定した過去の明細がごっそり抜けます。実際に、ある1か月ぶんが193件まるごと欠落していました。
レシートと明細を突き合わせたら、5件しか一致しなかったことです。
「レシートを捨てすぎたかな」と思いましたが、逆でした。明細の方が足りていなかった。
いまは請求期間を1つずつ遡って取るようにしています。直近だけでなく、過去数期間ぶんを毎回巡回します。
② 「同じ明細」を消したら、仕訳が抜けた
集めた明細を1つのファイルに貯めていくと、当然ダブります。なので重複を消す処理を入れました。
これが間違いでした。
同じ日・同じ金額・同じ店名の明細が2件ある → 重複だから1件に減らす → ❌ 間違い
同じ日に同じ店で同じ金額を2回使うことは、普通にあります。
- 通信会社の料金が、回線ごとに同額で2本
- ネット通販の少額決済が、同じ日に何件も
- ガソリンを2台ぶん、続けて入れた
これを「重複」として消していたので、2件目以降が全部消えていました。
直したあと、1,355行だったデータが1,384行になりました。29行、復活しています。半年ぶんに散らばっていました。
「同じ行が何件あるか」で数えるようにしました。
新しく取ってきたファイルに同じ行が2件あるなら、こちらにも2件残す。1件しかないなら1件。同じ期間を何度取り直しても増えないし、減りもしません。
③ 同じ請求月のファイルが何本も溜まって、金額が1.4倍になった
これが一番危なかったものです。
明細を取るたびにファイルが保存されるので、同じ請求月のファイルが、取得した日ちがいで何本も溜まります。
2026年9月請求分(9月10日に取得) 2026年9月請求分(9月18日に取得) 2026年9月請求分(9月22日に取得) ← 全部同じ月のもの
これを全部足してしまいました。
| 金額 | |
|---|---|
| 集計したら出てきた数字 | 2,810,808円 |
| 正しい金額 | 1,977,256円 |
| 差 | 833,552円 |
83万円、多く出ていました。
いまは「請求月ごとに、一番新しいファイル1本だけを読む」と決めています。
数字が急に跳ねたら、まずこれを疑ってください。
カード明細に限りません。同じデータを取り直して保存する仕組みは、全部これが起きます。
自動化で本当に効いたのは、時間ではありませんでした
50分が数分になったのは、もちろんありがたいです。でも、一番効いたのは別のところでした。
全部の明細が手元に揃っている状態になったことです。
これがあるから、こういうことができるようになりました。
- カードの実効還元率が2.36%だと分かった(ポイントの実績と明細を突き合わせた)
- 年会費が合計188,100円だと分かった(明細から年会費の行だけ拾った)
- ガソリン代が月13〜20万円あると分かった
どれも「調べようと思ったときに、すぐ調べられた」から出てきた数字です。毎回50分かけてダウンロードするなら、一生調べません。
⚠️ やる前に決めること
- サービスの規約を読んでください。自動でのログインや取得を禁じているところがあります
- パスワードの置き場所を決めてください。ファイルに直接書かない
- 取ってきたファイルの保存場所を1つに決めてください。散らばると、③が起きます
- 金額は必ず検算してください。合計が前月と大きく違ったら、まず自分の集計を疑う
※【広告】明細の取り込みそのものは、クラウド型会計ソフト マネーフォワード クラウド会計 のようなソフトの標準機能です。自分で組んだのは、その前段の「取りに行く」ところです。
まとめ
- カード5枚の明細を、毎月自動で取ってきています。50分 → 数分
- 🔴 「最近のご利用」だけでは足りません。請求確定分が抜けて、1か月ぶん193件が欠落していました
- 🔴 「同じ日・同じ金額・同じ店」は重複ではありません。消したら29行、仕訳が抜けていました
- 🔴 同じ請求月のファイルを全部足すと、二重計上になります。83万円、多く出ていました
- 一番効いたのは時短ではなく、「調べたいときにすぐ調べられる状態」になったことです
- ⚠️ 規約の確認、パスワードの置き場所、保存場所、検算。この4つを先に決めてください
羊社長は、3回とも決算の前に気づきました。全件を数える仕組みを、先に作っておいたからです。
※ なお、明細の取り込み自体は、どの会計ソフトでもできます。本当に手で消えなかったのはその先でした。お茶150円とレジ袋3円に分ける話はこちらに書きました。
この記事は2026年9月時点の、私自身のやり方と実際に起きたことです。カード会社のサイト構成や提供形式は変わります。自動でのログイン・データ取得については、各サービスの利用規約で禁止されている場合がありますので、必ずご確認のうえ、ご自身の責任でご判断ください。会計処理については顧問の税理士にご確認ください。



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