羊社長です。今日は、楽しくない話をします。
会社の経費を自分のカードで立て替えると、会社の帳簿には「役員借入金」として残ります。会社が社長からお金を借りている状態です。
私はこれを毎月、数百万円ぶん作っています。マイルを貯めるために。
ここに、あまり語られない落とし穴があります。
立場を逆から見てください
| 誰から見るか | 何と呼ぶか |
|---|---|
| 会社から見ると | 役員借入金(負債) |
| 社長から見ると | 会社への貸付金(資産) |
同じものを、逆から見ているだけです。
そして、社長個人の「資産」であるということは、相続のときに財産として数えられるということです。
現金がないのに、相続税がかかります
会社への貸付金は、額面どおりに相続財産として評価されます。
ところが相続人の手元に、そのお金はありません。 会社の中にあるからです。
つまり「現金は1円も入ってこないのに、その分の相続税は払う」という状態になり得ます。
たとえば役員借入金が5,000万円たまったまま相続が起きたとします。相続人は5,000万円の財産を相続したことになりますが、実際に受け取るのは「会社から返してもらう権利」だけです。
会社に返せるだけの現金があればいいのですが、無ければどうにもなりません。それでも相続税の計算には入ります。
だから私は、ときどき返してもらっています
やっていることは単純です。会社に余裕があるときに、少しずつ返してもらう。
決算のたびに残高を見て、積み上がりすぎていないか確認しています。マイルを貯めるために立て替えているのに、立て替えた金額が積み上がりっぱなしでは本末転倒です。
| やること | なぜ |
|---|---|
| 毎月返してもらう | そもそも積み上がらない。これが一番きれいです |
| 決算のたびに残高を見る | 気づかないうちに膨らんでいることがあります |
| 会社に余裕があるとき多めに返す | 資金繰りと相談しながら |
立て替えっぱなしにしないこと。 これだけです。
マイル目的の立替は、特に注意が要ります
普通の立替精算は、金額が小さくて、すぐ精算されます。交通費を自腹で出して月末に精算する、あれです。
マイル目的の立替は、金額の桁が違います。
月に300万円をカードに寄せる → 年3,600万円ぶんの役員借入金が発生 → 返してもらわなければ、そのまま積み上がる
3年放置すれば1億円です。意識してやらないと、あっという間に膨らみます。
私の場合、月に約300万円を3枚のカードに通しています。その中身はこちらの記事に書きました。この金額が毎月、役員借入金として立ちます。
もうひとつ、返済の実務で注意すること
返してもらうときに、どの支払いの返済なのかを紐づけておくと後が楽です。
カードごとに補助科目を分けていないと、「いくら返してもらったか」が分からなくなります。ここを分けずに進めると、帳簿上の残高と実態がずれます。
※ 会計処理の詳しいところは、請求書カード払いの記事に書いています。仕訳は顧問の税理士さんに確認してください。
逆に、役員借入金が役に立つこともあります
悪い面ばかり書きましたが、そうとも限りません。
- 会社の資金繰りが助かります。 カードの支払いまで猶予があるので、実質的に無利子の短期融資と同じです
- 銀行借入と違って、審査も契約も要りません
- 会社に余裕が出たときに返せばいいので、返済スケジュールに縛られません
実際、私がこの方法を始めたきっかけの一つは資金繰りでした。マイルは後から付いてきたおまけです。
ただ、便利だからこそ、積み上がりやすい。 そこだけは気をつけてください。
まとめ
- 会社から見た役員借入金は、社長から見れば会社への貸付金=個人の資産です
- 相続のときに財産として数えられます。 額面どおりに評価されます
- 現金は手元に入らないのに、相続税はかかるという状態になり得ます
- マイル目的の立替は金額の桁が違います。月300万円なら年3,600万円
- ときどき返してもらう。 決算のたびに残高を確認してください
- 返済はカードごとに紐づけておくと、後で困りません
私は税理士ではありません。この記事は一般的な考え方を書いたものです。
相続の評価や対策は、必ず顧問の税理士さんにご相談ください。 会社の状況によって答えが変わります。
羊社長は、決算のたびに残高を見て、いくら返してもらうかを決めています。
この記事は2026年9月時点の情報です。税務の扱いは制度改正や個別事情で変わります。実際の判断は必ず顧問の税理士にご確認ください。



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