羊社長です。今日は、事業で大きなものを買ったときの実録です。
会社で車を1台買いました。中古車です。総額362,200円。
このうち312,200円をカードに乗せました。86%です。
結論の表
| 何に | 金額 | 払い方 |
|---|---|---|
| 車両本体代 | 253,330円 | カード |
| 月割り自動車税 | 26,480円 | カード |
| 月割り自賠責保険料 | 16,470円 | カード |
| リサイクル預託金 | 13,720円 | カード |
| 車庫証明の申請手数料 | 2,200円 | カード |
| 機器取外し取付費 | 50,000円 | 現金 |
| 合計 | 362,200円 | うちカード 86% |
予想と違ったのではないでしょうか。私も少し意外でした。
税金も、自賠責も、リサイクル預託金もカードで払えました
「車の購入は、車両本体はカードで払えても、税金や自賠責は現金」。そう思っている方が多いと思います。私もそう思っていました。
ところが全部カードに乗りました。
理由は単純です。販売会社から届いた請求書が1枚だったからです。
車両本体も、月割りの自動車税も、自賠責も、リサイクル預託金も、ぜんぶ合わせて1枚の請求書になっていました。だから、まとめて払えました。
⛔ ここが一番の誤解ポイントです
販売会社の端末でカードを切っていません。
やったことは1つだけ。「請求書にしてください」と言ったことです。
買ったのは中古車販売会社です。新車ディーラーと違って、カード決済に対応していないことも多い。対応していても「上限100万円まで」「手数料をいただきます」という話になりがちです。
私はそこを飛ばしました。
① 販売会社に「請求書でください」と伝える ② 届いた請求書を INVOY(請求書カード払い)に通す ③ INVOY がカード決済を受けて、販売会社には振り込む ④ 販売会社から見れば、ただの銀行振込
相手側は何も変わりません。 振込で入金されるだけです。だから交渉も要りませんし、販売会社に手数料を負担させることもありません。
この仕組みの話は経費をカードに寄せる全手順に書きました。
唯一、現金だったもの
機器取外し取付費 50,000円
前の車からナビなどを移す作業の工賃です。これだけ請求書に含まれず、別で現金払いになりました。
理由は聞いていません。おそらく請求のタイミングが違ったのだと思います。
ここが正直なところです。全部をカードにできたわけではありません。 14%は現金でした。
もうひとつ、還元が落ちたものがありました
車庫証明の手数料2,200円だけは別会計で、マリオットボンヴォイ アメックスで払いました。これが200円で1ポイントでした。本来は100円で3ポイントなので、6分の1です。
アメックスの公式ページ「ポイント加算対象外/還元率の異なるご利用」の、地方税の欄の最後にこう書いてあります。
各種交付金、システム利用料、決済手数料等、証明書等発行手数料等
「証明書等発行手数料」がこれです。 66ポイントのはずが11ポイント。金額にすれば30円ほどなので実害はありませんが、知らずに大きな金額を通すと効いてきます。
※ ついでに調べたところ、同じ表に「郵便窓口」も入っていました。郵便局の窓口での支払いは全部200円で1ポイントです。収入印紙はそもそも金券扱いでカードで買えないのが原則ですが、買えたとしても6分の1ということになります。
手数料はいくらかかったか
| 金額 | |
|---|---|
| 販売会社に取られたカード手数料 | 0円 |
| INVOYの手数料(310,000円に対して) | 7,046円(約2.27%) |
販売会社側の手数料はゼロです。 振込なので当然です。
かかったのは請求書カード払いサービスの手数料だけ。これは支払手数料として経費になり、消費税の仕入控除も取れます。実質の負担は6割ほどなので、体感では4,200円ほどです。
で、何マイル貯まったか
310,000円 ÷ 100円 = 3,100マイル Life Statusポイント 3,100 ÷ 2,000 × 5 ≒ 7ポイント
JALカード(ショッピングマイル・プレミアム加入)なので100円1マイルです。
| 金額 | |
|---|---|
| 手数料の実質負担 | −約4,200円 |
| 3,100マイル(1マイル3円換算) | +約9,300円 |
| 差引 | +約5,100円 |
マイルを1マイル1円で使うなら負けます。国際線のビジネスクラスに使う前提だから、プラスになります。
金額が大きくなると、意味が変わります
今回は36万円の買い物でした。これが100万円だったら、どうなるか。
| 決済額 | 1,000,000円 |
| 請求書カード払いの手数料(税込2.5%) | 25,000円 |
| うち消費税(仕入控除できる) | −2,272円 |
| 損金になることによる法人税の減(実効30%で計算) | −6,818円 |
| 実質の負担 | 15,910円 |
| 貯まるマイル | 10,000マイル |
| 1マイルあたりの仕入値 | 約1.6円 |
100万円の支払いを、実質16,000円ほどで10,000マイルに変えていることになります。
私はこのマイルをグアム行きのビジネスクラスに使っています。1マイル3円以上の価値で使えているので、1.6円で仕入れたものを3円で使っている計算です。
ただし、これはマイルの使い道が決まっている人だけの話です。1マイル1円で商品に換えるなら、16,000円払って10,000円ぶんをもらう取引になります。やらない方がいいです。
税金の話で言われそうなこと
「会社のお金で個人のマイルを貯めているのでは」と言われそうなところは、先に書いておきます。
現金で払おうが、カードで払おうが、会社の費用も利益も1円も変わりません。 車は車として同じ金額で計上されます。変わるのは手数料25,000円が費用に増えることだけです。
そして、その25,000円のうち2,272円は消費税です。請求書カード払いの会社がその消費税を納めます。法人税は減りますが、国に入る消費税はその分増えています。
資金繰りの観点でも説明がつきます。支払いを翌月以降に繰り延べられることに手数料を払っている、という整理です。ファクタリングや手形と同じ考え方で、これは昔からある話です。
マイルが個人口座に入る点については、原資と口座のねじれという別の論点があります。そちらの記事に正直に書きました。実際の判断は必ず顧問の税理士にご確認ください。
「現金で買う意味が、よく分からない」
これが正直な感想です。
現金で払っても、何も起きません。手数料は0円ですが、リターンも0円です。
カードに通すと2.27%の手数料がかかりますが、マイルが貯まり、Life Statusポイントも積まれ、支払いは翌月以降になります。
私がこの方法を始めたきっかけは、マイルだけではありません。資金繰りもあります。
いまはマイル目的の割合の方が大きいですが、支払いを翌月に繰り延べられるのは、それ自体が価値です。実質的に無利子の短期融資と同じですから。
会計処理
実際の仕訳はこうなりました。
借 車両運搬具 230,300(課対仕入10%) 借 車両費 45,455(課対仕入10%) 借 租税公課 26,480(対象外) 借 保険料 16,470(対象外) 借 リサイクル預託金 13,720(対象外) 貸 未払金 360,000
いったん未払金で受けて、あとで決済しています。
借 未払金 310,000 借 支払手数料 7,046(課対仕入10%) 貸 役員借入金 317,750
個人カードで立て替えているので、貸方は役員借入金です。この処理の注意点はこちらの記事に書きました。
役員借入金は積み上がると相続で困ります。ときどき返してもらってください。
取得価額が30万円未満でした
車両運搬具の取得価額は253,330円。30万円未満です。
中小企業者等であれば、少額減価償却資産の特例(措法67条の5)を使って、一括で損金にできる可能性があります。適用するなら決算で別表十六(七)が必要です。
※ 適用できるかどうかは会社の状況によります。必ず顧問の税理士にご確認ください。私も決算で処理する予定です。
これから車を買う方へ
- カード対応の販売店を探さなくていいです。 「請求書でください」と言うだけです
- 請求書は1枚にまとめてもらってください。 税金も自賠責も一緒なら、まとめてカードに乗ります
- 別請求になるものが出てきます。 私の場合は工賃でした。そこは諦める
- カードの利用枠を確認してください。 私は枠300万円のJALカードで通しました。枠の話はこちら
- 手数料と還元を比べてください。 マイルを1円で使うなら、やらない方がいいです
まとめ
- 中古車を1台、総額362,200円。うち312,200円(86%)をカードに乗せました
- 税金も自賠責もリサイクル預託金も、カードで払えました。請求書が1枚だったからです
- 現金だったのは機器取外し取付費50,000円だけ
- 販売会社の端末でカードを切っていません。「請求書にしてください」と言っただけです
- 販売会社側の手数料は0円。INVOYの手数料7,046円(2.27%)だけ
- 3,100マイルと7 Life Statusポイント。差引で約5,100円のプラス
- 取得価額が30万円未満なので、少額減価償却資産の特例が使えそうです
- 車庫証明の手数料だけは200円で1ポイントでした。「証明書等発行手数料」は還元が6分の1です
- これが100万円の買い物なら、実質16,000円ほどで10,000マイル。1マイル1.6円で仕入れている計算になります
羊社長は、現金で買う理由を思いつきませんでした。
この記事は2026年9月時点の、私自身の取引です。販売会社によって請求の仕方は異なりますし、税金や諸費用が別請求になることもあります。請求書カード払いサービスの対応可否・手数料も、契約内容や時期によって変わります。税務の扱いについては一般的な考え方を書いたもので、実際の判断は必ず顧問の税理士にご確認ください。



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