羊社長です。「特典航空券は早く取れ」とよく言われます。私もそう聞いていました。
ただ、遅れると具体的にいくら損するのかは、誰も書いてくれませんでした。
今回、自分でやってしまったので、実数で書きます。
同じ便・同じ日・同じクラスで、値段が違いました
11月に7名でグアムへ行きます。全員ビジネスクラス。航空券はマイルで取りました。
ところが、明細を並べるとこうなっています。
| 予約した日 | 人数 | 区間 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 4月11日 | 4名 | 往復 | 46,000 |
| 4月11日 | 2名 | 往路のみ | 23,000 |
| 4月19日 | 3名 | 復路のみ | 23,000 |
| 6月19日 | 1名 | 往路のみ | 29,000 |
最後の1名だけ、6,000マイル高いです。
便も、日付も、クラスも、全部同じ。違うのは、私がいつ予約ボタンを押したかだけです。
23,000マイルは「定価」でした
JAL公式サイトに、国際線特典航空券の必要マイル数が出ています。日本発着の片道で、グアム路線はこうです。
| グアム路線(片道・基本マイル数) | 必要マイル |
|---|---|
| エコノミークラス | 10,000 |
| プレミアムエコノミークラス | 設定なし |
| ビジネスクラス | 23,000 |
出典:JAL公式「JAL国際線特典航空券 必要マイル数」(2026年4月16日更新)
23,000。 4月に払った額と1マイルも違いません。往復46,000も、その2倍です。
4月に取った6名ぶんは、すべて定価で取れていました。
では、6月に取った1名の29,000は何なのか。
JAL国際線特典航空券PLUS
JAL公式には、こう書かれています。
一番マイル数の少ない「基本マイル数」でご予約いただける席に空きがない場合は、予測残席に応じて変動する追加マイルをいただくことでご予約が可能です(特典航空券PLUS)。
つまり、特典航空券の枠には「定価の席」と「割増の席」があります。定価の席が売り切れたあとは、マイルを足せば取れる、という仕組みです。
基本マイル数 23,000 ← 4月に取れた
PLUS(割増) 29,000 ← 6月はこれしか残っていなかった
───────
差 6,000マイル(26%増)
「早く取れ」の中身は、これでした。遅れると席が無くなるのではなく、高い席しか残らないのです。
現金の方も高くなっていました
もっと痛かったのはこちらです。
マイルで取っても、燃油サーチャージと税金は現金で払います。片道1名ぶんの燃油サーチャージを並べます。
| 同じ便・同じ日・片道1名 | 燃油サーチャージ |
|---|---|
| 4月11日に予約 | 9,500円 |
| 6月19日に予約 | 19,500円 |
2倍です。
燃油サーチャージは発券した時期で決まります。4月と6月のあいだに、何が起きたのか。
この2ヶ月で、中東情勢が動いていました
調べてみて、少し背筋が寒くなりました。
2026年6月の改定について、日本経済新聞の見出しはこうです。
ANA・JAL、国際線の燃油サーチャージ6月引き上げ 日本発最大2倍
「最大2倍」。 私の9,500円→19,500円は、まさにこれでした。
| この改定の背景 | |
|---|---|
| 中東情勢 | ホルムズ海峡の事実上の封鎖による原油高 |
| ジェット燃料 | 1バレル 138.58ドル(2026年6月前半) |
| 為替 | 1ドル160円台後半の歴史的円安 |
| JALの対応 | 適用開始日を1ヶ月前倒しし、市況を早く反映させた |
原油が上がり、円が安くなり、さらにJALが反映を早めた。この3つが重なった2ヶ月のあいだに、私は1名ぶんを取り直すことになったわけです。
しかも、先延ばしにしていたわけではありません
ここは正直に書いておきます。私がのんびりしていて遅れたのではありません。
7名のうち1名は妻の母で、もともとセントレア発のユナイテッド便で取っていました。ところがその便が、航空会社側の都合で無くなりました。 代わりの案内が「成田で乗り継いでほしい」というもので、高齢の母には無理がある。だから全員JALに取り直した、という経緯です。その話は別の記事に書きました。
自分の都合で遅れたのではなくても、6月に取り直せば6月の値段です。 マイルで6,000、現金で10,000円。
予約を分けて持っていると、片方が崩れたとき、崩れた分を「その時の高い値段」で買い直すことになります。 ここは覚えておいて損がないと思います。
最後の1名は、マイルで6,000マイル多く、現金でも10,000円多く払っています。
マイルの変動だけ気にしていると、こちらを見落とします。燃油サーチャージは発券時期で決まるので、遅れるとここでも損をします。
マイルを貯め込むのは、それ自体がリスクです
ここが、今回いちばん考えさせられたところです。
マイルは貯めても減りません。有効期限さえ気をつけていれば、数字はそのまま残ります。でも、一緒に払う現金の方は、勝手に倍になります。
マイル 貯めても減らない 燃油サーチャージ 原油と為替で動く。戦争が起きれば倍になる
「いつか使おう」と思って30万マイル寝かせているあいだに、ホルムズ海峡が封鎖されるかもしれません。そのとき、マイルの数字は減っていなくても、旅行に必要な現金だけが増えています。
欧米路線では、この改定で往復のサーチャージだけで13万円を超えたという報道もありました。マイルが貯まっていても、現金で13万円出せなければ飛べません。
マイルは「貯める」より「使い切る」方を意識した方がいい。
貯め込んでいる間は、地政学リスクと為替リスクを抱えたまま待つことになります。そして、そのリスクは自分ではどうにもできません。
もうひとつ。7名を一度には取れませんでした
表をもう一度見てください。予約が4つに分かれています。
| 予約 | 中身 | 取った日 |
|---|---|---|
| 1つ目 | 4名の往復 | 4月11日 |
| 2つ目 | 2名の往路 | 4月11日 |
| 3つ目 | 3名の復路 | 4月19日 |
| 4つ目 | 1名の往路 | 6月19日 |
特典航空券の枠は、1便あたり何席と決まっています。7席まとめては空いていません。 だから取れるところから順に、細切れに確保していくことになります。
同じ日に2つ予約が立っているのは、4名まで取れて、残り2名ぶんは別の予約として取り直したからです。
往復で取れなくても大丈夫です
私は往路と復路を別々の予約で取っています。片道ずつでも、必要マイルは往復の半分です。 往復で空いていなくても、片道ずつなら取れることがあります。
ただし、予約が分かれると管理は面倒になります。私は予約番号が4つあり、便の時刻変更の連絡も4つぶん別々に届きました。
次にやるならこうします
- 人数が多いほど早く動く。 1名の取りこぼしが、そのまま割増になります
- 全員ぶんを一度に取ろうとしない。 取れる人から確保する。後から足す方が結果的に安く済みました
- 往復にこだわらない。 片道ずつでも必要マイルは変わりません
- マイルだけでなく燃油サーチャージも見る。 遅れると現金でも取られます
- 取れたら早めに発券する。 燃油サーチャージは発券時期で決まります
燃油サーチャージは現金で取られるので、結局はマイルの元になる決済量がものを言います。何を寄せているかは会社の経費をカードに寄せる全手順に書きました。
まとめ
- グアム路線のビジネスクラスは片道23,000マイルが定価(JAL公式)
- 4月に取った6名は定価。6月に取った1名だけ29,000マイル=+6,000
- 仕組みがJAL国際線特典航空券PLUS。定価の席が埋まると割増になります
- 燃油サーチャージも9,500円→19,500円に。発券時期で決まります
- 原因は中東情勢による原油高と円安。日経は「日本発最大2倍」と報じています
- 取り直しは自分の都合ではなく、航空会社側の都合で便が消えたため。それでも高い方で買い直すことになります
- マイルは減らなくても、一緒に払う現金は勝手に倍になります。 貯め込むこと自体がリスクです
- 7名を一度には取れません。 4つの予約に分けて確保しました
- 片道ずつでも必要マイルは往復の半分。往復にこだわらなくて大丈夫です
この7名ぶんで結局いくらかかったのかは、こちらの記事にまとめています。マイル328,000と現金184,170円でした。
羊社長は、6,000マイルと10,000円ぶん反省しています。次はもっと早く押さえます。
そして、貯め込まずに使うことにします。
この記事は2026年9月時点の情報です。必要マイル数・燃油サーチャージは変わります。ご希望の日程の必要マイル数は、JAL Webサイトの空席照会でご確認ください。
燃油サーチャージの改定については、JAL公式「JAL/JTA国際線 2026年5月〜6月発券分『燃油特別付加運賃』の適用額改定について」および日本経済新聞「ANA・JAL、国際線の燃油サーチャージ6月引き上げ 日本発最大2倍」を参照しました。マイル数・金額は私自身のマイル明細とeチケットの実数です。
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